今回ご紹介する映画は古屋兎丸先生原作の実写映画「ライチ光★クラブ」です。
古屋兎丸と言えば美麗な絵と奇抜なシナリオで根強いファンを多く持つ漫画家さんですね！
実写化作品との相性も良く、２０１７年に実写化された「帝一の國」も評価の高い面白い作品でしたね。
そんな中で「ライチ光★クラブ」も実写化の評価が非常に高くファンも納得の仕上がりだったと思います。
この漫画・映画の原作になっているのは東京グランギニョルという劇団が作った舞台です。
東京グランギニョルは荒廃した風景の中で、少年たちが学生服でシュールかつグロテスク、でもどこか甘美的な表現でアングラ演劇の代表格を担った劇団です。
そんな「ライチ光★クラブ」のあらすじや楽しむための情報を解説していきますので気になった方は是非本編をご覧ください。
アングラ映画の真骨頂「ライチ光★クラブ」とは
「ライチ光★クラブ」映画情報
©2016 「ライチ☆光クラブ」製作委員会
| 監督 | 内藤瑛亮 |
|---|---|
| 原作者/漫画 | 古屋兎丸 |
| 原作者/舞台 | 東京グランギニョル |
| 公開年月日 | 2016年2月13日 |
「ライチ光★クラブ」が見れるVODは？
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「ライチ光★クラブ」のあらすじ
螢光町は工場が立ち並ぶ地域で、空気はスモッグに汚され、水は工場から垂れ流され続ける汚水に染まっていた。
この街の中学生９人で結成された秘密クラブである「ひかりクラブ」はゼラと呼ばれる一人の独裁者によってカオスな空気に包まれていた。
ゼラはこの街の大人を否定し、永遠の美を手に入れるための崇高な目的をもってメンバーを先導していた。
メンバーたちはゼラの命令で、最強のマシーンを作るべく日夜動き、ついに「ライチ」と名付けられたマシーンが完成した。
ライチは力の象徴であり、次に美の象徴を手に入れるべくライチを使って１人の美少女を誘拐した。
最強の力と永遠の美の象徴である少女を手に入れたひかりクラブは徐々に歪んだ思想の中で最悪の結末を迎えようとしていた。
そんなゼラに、ひかりクラブの創始者であるタミヤは計画を阻止すべく動いていくのであった。
登場人物
タミヤ・・・野村周平
©2016 「ライチ☆光クラブ」製作委員会
ひかりクラブのリーダーであり、創設者。正義感が強く明るい人気者。
２つ名は「真紅の弾丸」、称号は６番を意味するゼックス。
ゼラに反抗するべく様々な行動を起こしていく。
メンバーであるダフ・カネダとは昔からの親友であり、３人のひかりクラブを取り返そうとする。
ゼラ・・・古川雄輝
©2016 「ライチ☆光クラブ」製作委員会
ひかりクラブの独裁者であり、自身を「廃墟の帝王」と名乗る。
そのカリスマ性でメンバーを掌握し、崇高な目的を語ることで残虐的な行いをしていく。
カノンやジャイボのような美しいものを好む。
タミヤを目障りに思っており、その思いが暴走を生む結果となる。
カノン・・・中条あやみ
©2016 「ライチ☆光クラブ」製作委員会
「囚われの白百合」ライチが誘拐してきた、美少女。
少し天然気味で、この状況すらもすぐに受け入れてしまうがその分芯も強い。
ライチと関わることで、ライチに大きな変化を与える。
ジャイボ・・・間宮祥太朗
©2016 「ライチ☆光クラブ」製作委員会
ゼラの側近で、女性のような美しい容姿を持つ少年。
２つ名は「漆黒の薔薇」で称号は８番を意味するアハト。
非常に残忍な性格で、人を殺すことや仲間に手を下すことも平気である。
ジャイボのいるところでは常に何か問題が起こる。
ニコ・・・池田純矢
©2016 「ライチ☆光クラブ」製作委員会
ゼラに忠誠を誓った「忠誠なる騎士」称号は１番を意味するアインツ。
その右目を差し出して、ライチに与えたほどの忠誠心は周りも驚くほどのものである。
爪弾きにされていたところを元はタミヤが誘い、ひかりクラブに入った。
ゼラへの心酔が、残酷な結果を招く。
雷蔵・・・松田凌
©2016 「ライチ☆光クラブ」製作委員会
オネエ口調と女らしい立ち振る舞いが目立つが、れっきとした男である。
２つ名は「暗闇の乙女」で称号は２番を意味するツヴァイ。
特に何の志も無くやってきて仲間に入ったこともあり、言動などは軽々しい。
顔だけは傷つけたくないという願望を常に持っている。
デンタク・・・戸塚純貴
©2016 「ライチ☆光クラブ」製作委員会
中学生とは思えないほどのプログラミングの知識を持ち、ライチを作るうえで活躍した。
２つ名は「科学少年」称号は４番を意味するフィーア。
ライチに人間の心を宿したいという野望を抱いている。
ダフ・・・柾木玲弥
タミヤと共にひかりクラブを作った初期メンバー。
臆病であまり前には出ない性格だが、タミヤの為に立ち上がる一人…だったが…
カネダ・・・藤原季節
ダフと同じく、タミヤとともにひかりクラブを作った初期メンバー
２つ名は「鬱屈の瞳」称号は３番を意味するドライ。
陰気な性格でタミヤとは合わなさそうな雰囲気なのだが、仲は良い。
あることで冤罪をかけられて…
ヤコブ・・・岡山天音
２つ名は「地下室の道化」称号は７番を意味するジーベン。
特に特徴もなく、影の薄い少年。
あっさりとした最後が待っている。
ライチ・・・杉田智和（声）
©2016 「ライチ☆光クラブ」製作委員会
ひかりクラブのメンバーが作った人造人間。
単純すぎる思考回路しかなかったが、デンタクのプログラミングにより「美」を理解する。
カノンと交流する中で、人間の心を芽生えさせていく。
名前の由来は原料になっているライチから。
館長のあとがき
1、美は願望ではない 美とは真理である
2、我が世界において不幸は存在しない
誤りや欠落があるだけだ
3、光クラブで争いが生じたときは
メカニズムの解消につとめよ
4、どんな知恵もすべて冷たい
だから知恵を信じよ
5、感情に働きかけないもの「数字」は
もっとも純粋なものである
４、に同じく数字は明瞭で無駄がない。
6、体の成長は罪ではない
大人になるまで生きることが罪なのだ
7、永遠は存在しない 光クラブも例外ではない
しかし唯一の光である
8、愛という言葉を使用すべきではない
友情もこれに同じである
9、己をチェスの駒に見立てよ
それに反して動くことはルールに反する
10、我は光クラブの一員である
この福音を毎日唱えよ 言葉は行為である
中学生が考えるにしては残酷でかつ、軍事的要素を含んだこの規律は、新選組の局注法度に近いものを感じます。
悲劇的なこの話の中で、この規律がどれほど守られてどれほど破られることによる悲劇が起こるのかと言う部分も観方の一つだと思います。
また全ての規律において簡潔に言い変えれるものも多く、思春期特融のカッコのつけた文体なども目に付きます。
本作は、残酷描写が非常に目立つのでスプラッター映画のような分類にされることが多くみられます。
そういった描写が多く、観る人を選んでしまいそうな今作ですが、悲劇的な少年たちの青春活劇としても観る事も出来ます。
このカルト的雰囲気や、アングラものが好きな人には必見ですし、若手俳優が多く出たビジュアル作品としても楽しめますよ！
また今作のメガホンをとった内藤瑛亮氏はそのほかに「パズル」「ミスミソウ」「先生を流産させる会」など残酷描写溢れながら、強いメッセージ性の持った映画をたくさん作っている名手です。
ぜひその他の作品も併せてチェックしてみてください！
さて本日はここまで。
これを読んで気になった方はHuluで見放題で視聴できますので良かったら楽しんで見てください！
